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【詩】雪かむりの白そうび

首都高のオレンジのライト。あれってなんだか幸せな記憶としておぼえている?あなたがちいさな時もあれとおなじオレンジのライトが、きっと群馬の水上あたりで照らしていたよ。それがどうやら環状八号線。ねえ遠くまで来ちゃったね。ギアチェンジには随分黒い苦労も銀色の疲労もひろってきちゃったみたいだね。それでもオレンジのライトがまだ君のかわいいパールでふちどられた耳たぶを照らすよ。おこがましい、神々しいひかりで。このあと家に帰って郵便物と不在票と宅配ボックスをチェックして、ライン送って、歯磨きしてベッドにダイブだけれども、耳で揺れてたちっこいパール、それを食べちゃいたいなんて思ってた狼がいたことをあなたは知ってて、まだ皆には隠してる。おなかがすいたら言えばいいかな?そうこうするうち遅きに失し、めもあてられない首都高お礼参りにならないように、既読は早く、スタンプでもいいから。どうか眠る前に照らされて、あの林の中の土の上の枯葉の真横のぶわっとしたライト。えいえんに雪は降らないよ。雪をオレンジにする義理なんてかれらにないもの。白いそうびは気の毒だけど、シュガーパウダーかぶってるんるん。手折られるまでチョコ味隠して。環状八号線の上を飛んでいるとき、あなたが手土産にしていた、その白いそうび。かなしくなんてなかったよ、連れてきてくれてありがとう。