日野晶『皇帝と宦官』かんそう

f:id:manganjii:20161025223927j:image

皇帝と宦官 (ビーボーイコミックスデラックス) リブレ https://www.amazon.co.jp/dp/4799730797/ref=cm_sw_r_tw_awdo_x_vb2dybMHVMARX 

 

ネタバレばりばりありです!!

 

主人公はマギのアラジンの聡明さを取っ払った感じだと思ってください!!攻めの皇帝サマは良いオジサマです。

各話の間に宦官や宮廷にまつわる解説(文章)がかなり詳しく載っているので、物語をより深く味わえます!!日野先生のご研究に感動!!(´இωஇ`)

 

冴えない宦官(歌や踊りの部署所属で、歌は上手い!その描写がまた闊達で良い!)の主人公・海燕(かいえん)を、(性的に)いじめるお局さま宦官が、花形役者の麗琳(れいりん)なんですけど、この麗琳がほんとに‥人間としてかわいくてかわいくて‥海燕をいじめるのも好きな子ほどいじめちゃうってやつで、結局性的なおしおきをしながらも、海燕に突っ込みたいと思ってるんですよね〜!!自分が攻めだと思ってるんですよ!!しかも策略を巡らせて海燕を娶ろうとするんですよ!!こんなに人間として隙だらけなのにほんとに自分を攻めだと思ってるんですよ!!いやお前!!!受けだろ!!!!!どう考えても!!!!!!!その迂闊さ!!!!その報われなさ!!!!かわいい!!!!!!!!はやく麗琳受けろ(´இωஇ`)もうそれしか考えられませんでした序盤から‥

 

そして海燕の旦那さんになった皇帝、の息子(太子)が、ぶじ麗琳を「犬」として囲ってくれて(この設定もぶっとんでてすごい)、最後はふたり長年連れ添った夫婦みたいになるんですよ〜〜最後のほうのお話では麗琳は顔にシワが増えたから会いたくないとか言って伽を断ってたりして超かわいいんですよ〜もーーーーたまんねえーーーーー自分を攻めだと思ってたから処女なんですよね〜〜それを太子に開発されてしまって‥うっうう‥(´இωஇ`)かわいい‥‥♡海燕を性的におしおきしてかつ娶ろうとまでしてた麗琳が、あっけなく受けにされるの本当にわたしの嗜好にどストライクで、どうしようかと思いました‥。

 

宦官ですからちんこがないし射精もないんですよね。でもなんか、おしっこ?のようなものがよく漏れてます。とろっと。そこらへんの描写もえろくて。本当にメス(女性というよりも)みたいだな〜と思いました!イキたいのにいけないから尻でイクしかないみたいな‥イケないもどかしさとかもすごいリアルで、そこで股からとろっとなんか漏れてるんですよね‥。正直わたしはちんこはあんまり好きではないので(形状が)、このエロは最高でした。でも(攻めとして)イケなくてかわいそ〜!!麗琳〜!!とは思いました!笑

 

とにかく漫画力が高いです。ネーム気合い増し増し。そこらのBL漫画とは基礎体力が違いますって感じです。日野先生の宦官への愛、中華宮廷への愛がしぬほど詰まってます。好きなものを書いてる時の人ってここまでのパワーを発揮するんだ!?ていう感じで、Renta1位はごもっともって感じです。エロがね〜最高ですね〜乱交もありますし、電書向きだなって感じます。シリアスとコメディのテンポもすごくいいです。天賦の才ってこういうことかな〜って感じます!

日野先生の『恐ろしい童貞』もめっちゃおすすめです!!童貞処女の画家(ぽやぽやでかわいい)に、出張ホストのオジサマがはまってしまうお話です。日野先生はオジサマ攻めがすきなのかな?恐ろしい童貞と比べると、皇帝と宦官のネーム力の進歩はほんと、一見して誰にでもわかるほどです。恐ろしい童貞は後半の受けの迷走の理由がよくわからなかった(伝わりづらかった)うえ中途半端なラブ落ちみたいな感じだった(障害物としての兄もそれほどの存在感ではない)のが、皇帝と宦官では最後までしっかりと、スケール感を殺すことなく大河物語を描ききられてます!すごんい。けっこうめまぐるしく場所や状況が変わるので、エロがなくても普通に漫画として面白いなという感じです!でももちろん麗琳が受けてくれないとだめですけどね!!とにかく、皇帝と、海燕と、麗琳(皇帝と海燕にとっては障害物)と、太子(麗琳に同じく)のバランス!そしてその障害の解決方法のあざやかさ、愛!4人の心情がそれぞれよく伝わってくるのが最高に良いと思います。ほのぼのワールドで悪人はいません。あたたかいお話でした〜!そしてえろかった!!えろが大満足です!!さすがは天下のビーボーイデラックス様様です!!!